差別について考えてみた
勉強会最終回は、アメリカにおける奴隷制度やその考え方、解放に向けての闘い、そして今、というテーマでした。
奴隷の始まりや、扱い、支配の仕方はブラジルでの講義と重なるものがありました。
その土地の原住民はコミュニティや文化が成立しており、土地勘があるため、支配が難しい。
そこで、アフリカ大陸から無理矢理連れてきて、逃げられない、抗えないようにしていくのです。
同じ出身者は離され、土地勘もなく、ただ支配される人々。
1863年に、奴隷解放宣言がなされた以後でも、現在に至るまで根強く差別感情が残っているそうです。
アメリカにおける、乳幼児死亡率、妊産婦死亡率は黒人の方がずっと高いのだそうです。
これは、経済的理由なのかと思ったのですが、それだけではなさそうです。
黒人たちは奴隷時代、人体実験に用いられていたことから、病院を恐れていたというのです。
病院への恐れがきっかけなのでしょうが、それが体調が悪ければ病院に行くという習慣を奪ってしまったのでしょう。
教育、就業において不平等な対応をされている彼らのコミュニティには、医師・病院が少なくなるのも納得です。
また、黒人スイマーってほとんど見ないですよね。
アフリカや水が貴重なエリアであれば、水泳自体やらないのも納得ですが、アメリカはたくさんのスイマーいるし、なぜ身体能力の高い黒人スイマーが出てこないんだろう?と思っていました。
競技にお金がかかるから?
やはり経済的理由?
いえいえ、ここにも根強い差別があったのです。
プールや海水浴場はかつて白人と黒人は分けられていました。
そんな決まりがなくなった後でも、差別的視線や扱いはなくなりません。
黒人も入れるプールはあっても、狭かったり、場所が悪かったり…。
そんな所、自然と足が遠のいてしまいます。
似た内容の記述があったので紹介します。
https://discoveworld.com/olympics-american-swimmer
この記事の中の、黒人が入ったプールに塩酸を入れる映像、講義の中で流れたのですが、ショッキングです。
人間、ここまで残酷になれるのか!?って。
そして講師を務めてくれたアフリカ系アメリカ人の先生が語ってくれた日々感じる差別。
これがリアルなのだな、と感じました。
- 三編みヘアでは就職面接に受からない。
- アフリカ系と分かる名前の人は就職に不利
- 家を売るときに、家族写真は写らないようにし、元持ち主が黒人だと分からないようにする(値下がりするから)
前回、差別を無くすためには教育が大事なのでは!?と考えた私でしたが、結局いい教育を受けても、いい仕事にはつけない→収入が増えない…あぁやはり負のループ。
黒人CEOの大企業ないのかね?
いいや、そんな単純なことではないのだろう。
何百年積み重ねてきた、日常・習慣・当たり前になっている差別を変えることは本当に難しいんだな。
だからこそ、知ること・考えること・動くことが大事だと考えます。
日本はいいよ、差別はあるけど黒人だからって警察に殺されない、安全だよ、と言っていたのが印象的でした。
最後に、奴隷解放活動家、今度20ドル紙幣になるハリエット・タブマンの映画を紹介します。
主題歌も素晴らしい!